◆東奈井江（ひがしないえ）（北部） ※　この地図は、国土地理院発行の1／50,000地形図「砂川」（昭和38.11）を使用したものである 所在：奈井江町東奈井江 地形図：砂川／砂川 形態：川沿い似家屋や施設が集まる 離村の背景：産業の衰退 標高：約50m〜 訪問：2012年6月   　豊沼奈江（とよぬまなえ）川上流に沿う炭礦集落。字東奈井江には南部（奈井江川沿い）にも炭礦集落があるが、ここでは北部の奈江沢川沿いの炭礦集落を扱う。 　流域には奥奈井江炭礦（地図画像右）・空知奈井江炭礦（左下）・三省鉱業奈井江炭礦（右上）がある。以下は町史より各炭礦の概要。 　奥奈井江炭礦は、昭和32年三井砂川炭鉱奥奈井江坑として開坑。経営は三井鉱山株式会社。昭和41年三井砂川炭鉱から分離し、奥奈井江炭鉱奈井江坑となった。昭和42年閉坑。 　空知奈井江炭礦は、奥村鉱業株式会社により昭和22年事業開始（当初東奈井江炭礦）。同28年閉山。同年、当炭礦の土木工事を請け負っていた奈井江産業株式会社が租鉱権を取得、空知奈井江炭礦と改称。同31年鉱業権を取得、同42年閉山。 　三省鉱業奈井江炭礦は、三省鉱業株式会社により昭和33年から出炭（坑口は上砂川町）。事務所のほか社宅50戸と寮・診療所・商店などもあった。昭和46年閉山。高地図画像の右上の建物群が関係施設か。 　以下は各学校の沿革（児童数・生徒数は『奈井江町百年史』より）。 ・三井奈井江小学校 （沿革） 　昭和24.1.25 　白山小学校（旧）三井分校開校 　昭和25.12.15 　独立。三井奈井江小学校となる 　昭和29 　向ヶ丘分校設置（昭和30.5.1統合） 　昭和37 　閉校。白山小学校（旧）と統合 （児童数〔抜萃〕） 昭和25 昭和26 昭和27 昭和28 昭和29 昭和30 昭和31 昭和32 昭和33 昭和34 昭和35 昭和36 260 284 356 384 246 413 447 484 551 670 698 672 ・白山小学校（新） （沿革） 　昭和37 　白山小学校（旧）・三井奈井江小学校が統合し開校 　昭和63 　閉校 （児童数〔抜萃〕） 昭和37 昭和40 昭和45 昭和50 昭和55 昭和60 昭和62 740 455 127 61 40 24 23 ・三井奈井江中学校 （沿革） 　昭和24.1.25 　奈井江中学校三井分校開校。小学校分校に併置 　昭和25 　独立。三井奈井江中学校となる（小学校に併置） 　昭和29.5.1 　小学校から分離。新校舎で授業開始。 　昭和45 　（旧）奈井江中学校・南中学校と統合し、（新）奈井江中学校三井奈井江分教室となる 　昭和46.3.31 　廃止 （生徒数〔抜萃〕） 昭和25 昭和26 昭和27 昭和28 昭和29 昭和30 昭和31 昭和32 昭和33 昭和34 昭和35 昭和36 昭和37 昭和38 昭和39 昭和40 昭和41 昭和42 昭和43 昭和44 昭和45 126 122 135 151 160 183 184 187 178 209 258 330 402 386 366 333 326 233 133 114 87 　訪問時は道道でクマ出没があったとのことで、ゲートが閉鎖。徒歩で三井奈井江小学校跡付近まで訪れた。ゲート付近の温泉宿泊施設（三井奈井江中学校跡）を過ぎると建造物がまったく見られず、往時を思わせるものはほとんどない。
写真1　中学校跡の碑	写真2　住宅跡
写真3　消火栓	写真4　道と住宅跡
写真5　平坦地	写真6　平坦地
写真7　白山駅周辺	写真8　線路跡の切取部？
写真9　三井奈井江小学校跡付近