◆島武意(しまむい)

※ この地図は、地理調査所発行の1/50,000地形図「積丹岬」(昭和35.5)を使用したものである
所在:積丹町出岬町(でさきちょう)字島武意
(ただし地図サイトでは積丹町入舸町(いりかちょう))
地形図:積丹岬/積丹岬
アクセント:シマムイ
形態:海沿いに家屋が集まる 標高:数m
訪問:2014年5月
町の北部、積丹岬東の海岸沿いにある。
町史によると、明治18年より斉藤彦三郎氏(※)がニシン漁場を経営したところであるという。氏はニシン漁において初めて角網を使用した人物でもある。現在も観光で使用されている島武意トンネル(写真2)は、明治28年開鑿。ニシンはもっこに入れて背負い、このトンネルを通って干し場に搬送していた。
現地は日本の渚百選「島武意海岸」として観光スポットになっており、整備された遊歩道で海岸まで降りることができる。海岸に降りてすぐ右手に石垣が組まれた屋敷跡があり、入口に嵌め込まれたは銘板には「紀念」「大正六年五月」などとある。崩し字で世帯主と思われる人名も書かれているが、姓は「斎藤」か。降りて左手にも基部のみとなった石垣が見られるが(写真5・6)、こちらも屋敷跡か。
地元の方の話では、この屋敷跡はかつてのニシン漁の親方(先述の斎藤家だろう)の家で、5、60年くらい前にはまだ家屋があったという。家屋は町内美国(びくに)に移築し、転居したとのこと。
※ 正しくは「斎藤」と思われる
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