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◆小山(こやま)

※ この地図は、地理調査所発行の1/50,000地形図「高萩」(昭和21.10)を使用したものである
所在:高萩市横川(よこかわ)
地形図:磯原/高萩
形態:川沿いに家屋が集まる
標高:約290m(水面は約290m)
訪問:2019年5月
大字横川の南部、大北(おおきた)川沿いにある。現在は小山ダムの人造湖(こやま湖)に下流側の一部が水没。
以下は堰堤付近にある「小山ダム建設協力感謝の碑」の全文。
大北川の度重なる氾濫により、北茨城市磯原地区は過去多くの水害を被ってきた。このため、大北川の洪水調節と利水の安定供給を目的とし、高萩市横川地区に多目的ダムの建設を決定してから三十四年の歳月を経て、ここに小山ダムの完成を見ることとなった。
小山ダムの建設には、十五戸の家屋移転並びに百五十余名の方からの土地等の協力を頂いている。
この碑は、そのご理解とご協力に感謝の意を込め、建立するものである。
平成十八年四月 茨城県・高萩市・北茨城市
なお碑には「家屋移転協力者」として鈴木8・増子2、大島・神長・豊田・野木・村松各1、計15名の名が記されている。
上流部の非水没地にて道路沿いを中心にひと通り歩いてみたが、左岸・右岸ともに往時の痕跡はほとんど見られなかった。殊に右岸は灌木等が繁茂する荒蕪地になっており、詳細な探索は困難。
集落の西端には造成された平坦地と池、未使用の建物がある(写真4・5)。憩いの場所として整備されたものが、そのまま使用されることなく放置されたものであるよう。
付替県道沿いには、小山バス停(写真15)や水没に際し移転したと思われる石造物群(写真16)がある。石造物は、判読できるもので「二十三夜塔」「粟嶋神社」「馬頭観世音」。
また市史の「高萩市の小字名」には、横川の項目に「小山」および「小山下」が記載されている。
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