◆大積寺(だいしゃくじ)

※ この地図は、内務省地理調査所発行の1/50,000地形図「甲府」(昭和21.10)を使用したものである
所在:笛吹市一宮町土塚(いちのみやちょうつちづか) 地形図:石和/甲府
形態:谷沿いの斜面に家屋が少数集まる? 標高:約720m
訪問:2020年11月
町の南東部、大石川(笛吹(ふえふき)川三次支流)の上流部にある。
旧版地形図では桑畑、最近の地形図では果樹園の記号が見られるが、現在耕作は行われていない。荒れた笹藪の中にイチョウの木が見られる場所があり、この下で屋敷跡と思われる場所を確認。なおここより下流に小屋や倉庫などが設けられた一角があり、関係者による時おりの滞在が窺える。
読みは林道の大積寺橋(写真2)の銘板より。
町誌によると、寺院としての大積寺は平安期より中世にかけて繁栄したよう。各国の国分寺の創立を追って開山されたとみられ、広厳院(※1)が開山される頃には衰退した。寛永8(1631)年、成田村(※2)九品寺の僧・一誉がこの地に庵を結び、東照山光明寺と称した。現在は廃寺。
※1 広厳(こうごん)院は、町内金沢に現在もある曹洞宗の寺院
※2 後の御坂町【現・笛吹市】
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