◆万歳(ばんぜ)
※ この地図は、大日本帝国陸地測量部発行の1/50,000地形図「新宮」(大正3)を使用したものである
所在:新宮市熊野川町日足(くまのがわちょうひたり) 地形図:本宮/新宮 形態:山中に家屋が少数集まる? 標高:約360m 訪問:2024年8月
大字日足の西部、志古(しこ)谷(熊野川支流)奥の山中にある。熊野川・本宮町境の万才(万歳)峠より、北東に250mほど。熊野参詣道(伊勢路(いせじ))に沿う。 林道(志古線)の路傍に立つ熊野古道の道標が目印で、参詣道に入ってすぐに水田跡が広がっている。道沿いに屋敷跡を1箇所と、峠側の集落入口に墓地を確認。墓では庄司氏の名が刻まれたものと、十津川村より明治28年に移住した人物のものなどがあり、前者では「…開拓主」「藩士(?)」といった文字も見える。 ほか林道を進んだ先に、一遍上人の名号碑と桜地蔵がある(写真8)。現地の案内板によると、前者は「一遍上人名号碑建立之地」として昭和44年7月に県指定の史跡に、後者は昭和58年4月に市指定の史跡となっているとの由。
写真3 屋敷跡