◆兎ヶ原(うさがはる)

※ この地図は、地理調査所発行の1/50,000地形図「甘木」(昭和23.6)を使用したものである
所在:筑紫野市山口(やまぐち)
地形図:二日市/甘木
形態:谷沿いから斜面にかけて家屋が集まる
離村の背景:ダム建設
標高:約100〜120m?(水面は約120m)
訪問:2024年11月
大字山口の北東部、兎ヶ原川(山口川支流)沿いにある。現在は山口調整池の人造湖(天拝(てんぱい)湖)に水没。
1960年代の航空写真では、山裾に複数の家屋が集まっていることが分かる。もっとも高い位置にある家屋は、僅かに水面から免れているよう。
湖岸周辺で集落の痕跡を確認することはなかったが、集落南西に当たる湖岸では「兎ヶ原水没記念碑」、また上流の筑紫野市総合公園では「兎ヶ原溜池」の碑が見られた。公園の造成前は幾筋かの谷が流れていたが、湖面に近い部分を中心にかつては広く農地であった。
水没記念碑によると、ダム関係移転者は兎ヶ原11戸、小石7戸、中ノ川7戸(※)。
読みは堰堤洪水吐に架かる兎ヶ原橋の銘板より。
※ ただし市史によると、住宅29戸が集団移住とある
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