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◆沖秋目島(おきあきめじま)
(枇榔島(びろうじま)



※ この地図は、地理調査所発行の1/50,000地形図「野間嶽」(昭和27.2)を使用したものである

所在:南さつま市坊津町秋目(ぼうのつちょうあきめ)
地形図:野間岳/野間岳
形態:海沿いから谷沿いにかけて家屋が集まる?
標高:約10m〜
訪問:2024年5月

 

 秋目漁港より、西におよそ3.2qにある島。
 資料『シマダス』によると、明治初年に移住者があって耕地が拓かれていたといい、昭和22年には引揚者など15世帯が入植したとのこと。しかし水不足などで翌年に3世帯を残して転出し、同25年に最後の1世帯が秋目に転出して無住となった。その後も昭和30年頃まで秋目や笠沙の黒瀬地区の人々が出耕作を営んでいたが、風害や野ネズミの被害により行われなくなった。島内には八坂神社がある。
 別名の枇榔島は、
ビロウの木が多かったことから。しかし伐採や台風の被害で減少、昭和35、6年を最後に姿を消したとのこと。明治初年の大火で全滅したともいわれる。

 昭和23年の航空写真では、島の東側にある谷に沿って農地と家屋のようなものが僅かに見られるのみ。初期の家屋は主にこの谷に集まっていたと思われるが、戦後の家屋群は南部の平坦地に散在していた可能性もある。
 現地では、最後の1世帯の宅地と思われる屋敷跡のほか、陶片などが見られる平坦部を確認。なお屋敷跡では、比較的最近になり持ち込まれたと思われる品々(流し台やトタン)がある。また全滅したとされているビロウの木は、谷沿いの斜面を中心に群棲が確認できる。自然に再生したものか、持ち込まれたものであるかは不明。

 


写真1 島遠景(国道の展望所より撮影)

写真2 集落跡を望む

写真3 浜からの眺め

写真4 道

写真5 ビロウの樹林

写真6 農地跡の石垣

写真7 屋敷跡

写真8 写真7にて。浴槽が見える

写真9 同。円筒状の遺構

写真10 屋敷跡?

写真11 屋敷跡?の石垣

写真12 写真11にて

写真13 谷。小さく段々に石垣が築かれている

写真14 壜と陶片

写真15 屋敷跡?

写真16 農地跡

写真17 上部の平坦地

 

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