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◆小ヶ倉(こがくら?)
(弁財天開拓)

所在:いちき串木野市羽島(はしま)
地形図:羽島/羽島
形態:緩傾斜地に家屋が散在する
標高:約280m〜?
訪問:2024年5月

 

 大字羽島の北部、弁財天山の西側山腹の広い尾根上にある。
 市郷土史によると、昭和23年に開拓入植が始まった集落で、国有地の払い下げを受け35戸が入植したとのこと(ほか西岳地区にも25戸が入植している。現在(刊行は昭和37年)は食糧の自給だけでなく、商品作物の生産に乗り出しているとある。

 現在は開拓農地もほとんどが森林となっているが、低地寄りの一角が養鶏場となり、採草地として転用されているものもある。また風力発電の風車が点在。
 30戸以上あったという往時の宅地はすべて把握することはできないが、1970年代の航空写真を頼りに複数の屋敷跡や廃屋を確認することができた。なお養鶏場西側の三叉路には「辨財天開拓地之碑」が建つ(平成6年8月、市による設置)(写真1)。以下はその碑文。


ここ辨財天の麓、小ヶ倉地区に昭和二十一年(一九四六年)四月から三十二戸が入植を開始し、逐次増加、昭和二十四年五月、四十五戸で辨財天開拓農業協同組合を設立、中村友彌を初代組合長として約二百名、理想郷の建設をめざし、甘藷・麦・紅茶等を栽培したが、昭和四十六年開拓農家離農促進法の適用を受け、翌四十七年五月組合を解散した。
しかし、去りがたく以後二十二年ついに、平成六年(一九九四年)四月最後の二戸三名も下山した。

 


写真1 碑

写真2 廃屋

写真3 農地跡

写真4 墓

写真5 廃屋

写真6 廃屋

写真7 農地跡(伐採により開けている)

写真8 建物跡

写真9 水源

写真10 倒潰家屋

写真11 遺構

写真12 建物跡

写真13 小ヶ倉池

写真14 採草地

写真15 道と農地跡の石垣

写真16 建物跡

写真17 建物跡

写真18 石積み

 

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