◆赤峰(あかみね)

※ この地図は、内務省地理調査所発行の1/50,000地形図「三河大野」(昭和22.2)を使用したものである
所在:新城市乗本(のりもと)
地形図:三河大野/三河大野
形態:川沿いから斜面にかけてに家屋が少数集まる?
標高:約160m
訪問:2025年4月
大字乗本の北東部、赤峰川(黄柳(つげ)川支流)の左岸側にある。
最近の地形図でも地名が記されており、神社のほか僅かな建物が記載されている。
このうち神社についてはそれらしい雰囲気がなく、存在の有無は不明。地形図に記された建物の場所およびその後方の竹藪の記号付近で、屋敷跡が見られた。下方の宅地からやや離れた場所には墓地(大中氏)がある。
町誌では、民俗資料編の「赤峯川の小僧」の項目において「下吉田の六地蔵から大野へ通ずる道の途中に赤峯という部落がある。(中略)行政上では乗本地区蔵平の一部になっている」と触れられている。
なおこの伝承は、小僧に化けた大蛇を村人が退治するといったもの。大蛇の棲家であった池が、今でも大きな窪みになって当地の上方に残っているという。
また「大仲の姓は高野および赤峯に多く…」という記述が見られるものの、墓地で見た「大中」とは表記が異なっている。
さらに歴史編によると、蔵平の薬師堂にある本尊の薬師如来はかつて赤峰にあったが、天正の初期にここに移されたという。
なお表記は最近の地形図で記されている「赤峰」としたが、町誌など異体字(赤峯)の表記も見られる。
読みは諸地図サイトより。
地図サイトを見る限り、字赤峰の範囲は赤峰川右岸一帯であるようで、厳密には黄柳川合流部や川沿いにある現住家屋も赤峰に含まれている。
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