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◆桐生辻(きりゅうつじ)



※ この地図は、地理調査所発行の1/50,000地形図「水口」(昭和27.2)を使用したものである

所在:大津市上田上桐生町(かみたなかみきりゅうちょう)
地形図:三雲/水口
形態:川の合流部に家屋が集まる
標高:約220m
訪問:2025年5月

 

 桐生町の南東部、大戸(だいど)川右岸にある。大戸川ダムの建設に伴い離村し、近い将来水没する予定。

 資料『田上の民俗』によると、当地は桐生に属しているが、昭和15年に隣組の制度ができた際には便の良い隣の大鳥居と同じ班に含まれたとのこと。当時(昭和47年刊行)は6戸で、やはり自治会は大鳥居に属しているが、地籍や氏神・寺の信仰は桐生に属していた。
 氏神は、桐生本村と同様に箭〓(やの)神社(※)。祭神は天児屋根命。ほぼ全戸が正休寺(浄土真宗)の檀家であった(大鳥居の氏神は稲荷神社、檀那寺は浄土寺)。

 また市史によると、当地の古称を「ダイモン」と呼び、金勝(こんしょう)寺(栗東町)の参道で大きな門があったことから来た地名と伝えられるとのこと。
 大戸川ダム建設計画は、昭和43年度から予備調査が開始、同53年度実施調査に移され、現在も継続中。

※ 〓はたけかんむりに幹。「簳」


 現在は集落の一部が工事関係業者の詰所?となっており、また大鳥居方面へ通じる右岸の道路も封鎖され、集落の跡地を確認することはできない。金勝山ハイキングコースの案内板があるものの、この入口も荒廃のためか通行止めとなっている。県道のバス停は、無住となった後もなお存続している。

 見出しの読みは、資料のルビおよびバス停の標識に付されたローマ字表記より。

 


写真1 集落跡の一部(中央は工事関係業者の詰所?)。左は桐生辻バス停


写真2 右岸の車道


写真3 ハイキングコース案内板

 

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