◆木谷原（きだにばら） ※　この地図は、地理調査所発行の1／50,000地形図「鹿野」（昭和22.2）を使用したものである 所在：岩国市錦町広瀬（にしきまちひろせ） 地形図：周防広瀬／鹿野 形態：川の合流部に家屋が集まる 離村の背景：ダム建設 標高：約110m 訪問：2019年8月・2024年11月   　大字広瀬の南部、錦（にしき）川と木谷川との合流部にある。平瀬（ひらせ）ダムの建設に伴い平瀬とともに離村し、近い将来水没する。 　訪問時は湛水前であったが工事のため立ち入りが規制され、付替国道から跡地を眺めたのみ。一瞥した限りでは建物はすべて撤去され、顕著な遺構等は見られない。一部が資材置き場になっている。 　町史が引用する「郡中大略」（安政2〔1855〕年）に記されている「木谷」（小村「原」に所属）が当地と思われ、当時の戸数は15戸。 　また右穴ヶ浴にある寺院跡の碑には、二家本家4戸・広永家3戸・岡崎家2戸が門徒として記されている。 　2024年再訪。ダム完成後であり、集落は人造湖（猿飛（さるとび）湖）に完全に水没。ダムサイトでは、かつての木谷原橋の一部が記念モニュメントとして展示されている。 　ダムのパンフレットによると、ダムは昭和63年より建設事業に着手、令和5年完了。
写真1　ダム堰堤。手前が水没する	写真2　集落跡（木谷大橋より撮影）
写真3　同（右岸より撮影。奥の橋梁は木谷大橋、手前の橋梁は木谷原橋）	写真4　湛水後のダム堰堤。写真1に同じ （以下2024年撮影）
写真5　集落跡。写真3に同じ	写真6　木谷原橋の一部