◆寺野(てらの)
所在:四国中央市富郷町津根山(とみさとちょうつねやま)
富郷ダムの人造湖(法皇(ほうおう)湖)により移転・一部水没した集落。
資料『伊予三島市 嶺南』によると、戸数は昭和7年3月13戸、同56年10月18戸。古くからの姓は中内・細川(津根山全体では高橋・曽我部・近藤も)。昔は畑作のほかに三椏・椎茸・木炭を生産し、また良質のゴボウを産出することで知られていたという。新田神社と慈眼山観福寺(臨済宗)があった。また別子銅山が盛んな頃は、1軒の宿も存在していた。 現地は完全に水没しておらず、数軒の家屋や墓地などが今も残る。湖畔には展示施設があり、敷地内には茅葺きの保存民家や移転の記念碑(写真3)がある。八幡神社(写真4)もあるが、元の場所から移転したものか。施設の方の話では、残る人家は管理されているものの無住であるという。
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![]() 写真2 家屋 |
![]() 写真3 碑 |
![]() 写真4 神社 |
![]() 写真5 展示施設にて。寺野は写真下の彎曲部分内側 |