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◆和戸(わと)



※ この地図は、国土地理院発行の1/50,000地形図「明智」(昭和35.11)を使用したものである

所在:豊田市牛地町(うしじちょう)
地形図:川ヶ渡/明智
形態:川沿いに家屋が集まる
離村の背景:ダム建設
標高:和戸―約250m(水面は約290m) 黒谷―約340m 明ヶ沢―約320m
訪問:(2014年4月)・2025年3月

 

 牛地町の西部、矢作(やはぎ)川左岸にある中切の下流で、現在は矢作第一ダムの人造湖(奥矢作湖)に水没。なおここでは黒谷(くろだに)地区・明ヶ沢地区についても言及する。

 和戸の本集落は対岸より水没地の遠景を望んだのみだが、特に遺構の類は確認できず。ただし県道沿いには和戸発電所の跡地を示す看板があり、これによると発電所は大正11年6月建設、昭和43年9月廃止、同45年2月水没。なお第二和戸橋の東側の山中で、1軒の廃屋が見られた。ただし周囲の状況から鑑み常住のものではなく、ダム建設時に設けられた別宅の類であるよう。
 集落跡から西、黒谷橋の北側には神社があるが、これは牛地本郷より移転した住吉神社。

 集落跡の南西、黒谷地区はダム建設に伴い生じた集落で、現在も少数の世帯が現住。町誌によると、当地には移転者等の住宅6戸(和戸より2戸・中切より2戸・牛地本郷より1戸)(刊行時〔=昭和56年〕は3戸が常住)があり、龍渕寺(中切)・小中学校(中切)・弘法堂などが移転しているとのこと。

 さらに段戸(だんど)川沿いの明ヶ沢地区(安藤氏1戸)は、牛地地内で唯一ダムによる移転を免れている。現在は無住となっているが、比較的最近まで居住があったと思われる。

 見出しの読みは、県道の橋梁の銘板(第二和戸橋)に拠った。

 


写真1 矢作第一ダム
(2014年撮影)


写真2 集落跡を望む

写真3 山中の廃屋

写真4 現在の住吉神社

写真5 現在の校舎(支援施設に転用)(2014年撮影)
(以下黒谷)

写真6 牛地会館

写真7 家屋
(以下明ヶ沢)

写真8 墓地

 

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