◆和戸(わと)
所在:豊田市牛地町(うしじちょう)
牛地町の西部、矢作(やはぎ)川左岸にある。中切の下流で、現在は矢作第一ダムの人造湖(奥矢作湖)に水没。なおここでは黒谷(くろだに)地区・明ヶ沢地区についても言及する。 和戸の本集落は対岸より水没地の遠景を望んだのみだが、特に遺構の類は確認できず。ただし県道沿いには和戸発電所の跡地を示す看板があり、これによると発電所は大正11年6月建設、昭和43年9月廃止、同45年2月水没。なお第二和戸橋の東側の山中で、1軒の廃屋が見られた。ただし周囲の状況から鑑み常住のものではなく、ダム建設時に設けられた別宅の類であるよう。 集落跡の南西、黒谷地区はダム建設に伴い生じた集落で、現在も少数の世帯が現住。町誌によると、当地には移転者等の住宅6戸(和戸より2戸・中切より2戸・牛地本郷より1戸)(刊行時〔=昭和56年〕は3戸が常住)があり、龍渕寺(中切)・小中学校(中切)・弘法堂などが移転しているとのこと。 さらに段戸(だんど)川沿いの明ヶ沢地区(安藤氏1戸)は、牛地地内で唯一ダムによる移転を免れている。現在は無住となっているが、比較的最近まで居住があったと思われる。 見出しの読みは、県道の橋梁の銘板(第二和戸橋)に拠った。
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![]() 写真2 集落跡を望む |
![]() 写真3 山中の廃屋 |
![]() 写真4 現在の住吉神社 |
![]() 写真5 現在の校舎(支援施設に転用)(2014年撮影) (以下黒谷) |
![]() 写真6 牛地会館 |
![]() 写真7 家屋 (以下明ヶ沢) |
![]() 写真8 墓地 |