◆地蔵茶屋(じぞうぢゃや)
所在:那智勝浦町口色川(くちいろがわ)
大字口色川の北部。大雲取山(おおくもとりやま)の西およそ1.1q、赤木(あかぎ)川の支流沿いにある。熊野参詣道のうち、中辺路(なかへち)の大雲取越(おおぐもとりごえ)に設けられた茶屋のひとつ。
地蔵茶屋は大雲取越のちょうど中間地点にありました。もとの茶屋は1921年に廃業し、荒れるがままになっていましたが、2004年、世界遺産となった熊野古道の参詣者の休憩所として、新しい建物がこの場所に建てられました。木製の調度品や囲炉裏をあしらった内装は、大雲取越沿いにあったもとの茶屋をイメージしたものです。 地蔵茶屋の名称は、近くにある地蔵堂にちなんでいます。地蔵堂は1707年に大阪にある堺の町の魚商人によって建てられました。このお堂には旅人を見守る仏、地蔵菩薩の像が32体安置されています。建物は2015年に建て直されましたが、像は当時のものです。像はもともと33体ありましたが、長い年月の間に1体が行方不明になってしまいました。このお地蔵さまは熊野古道を歩き回り、困っている参詣者を密かに助けているとも言われています。
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![]() 写真2 休憩所にて |
![]() 写真3 池と地蔵堂 |
![]() 写真4 社 |
![]() 写真5 越前(えちぜん)峠への道と路傍の墓 |